設計開発
一緒に働く仲間たちの想いと共に未来のTAMAブランドを作っていける喜びがあります。
TAMA DIVISION マーチャンダイジング部 開発企画
星野楽器株式会社
2002年入社(物質工学専攻修了)

ー 現在の仕事について教えてください。
私は、TAMAブランド関連製品の開発・企画を担う部署でマネジャーを務め、管理業務を行っています。こう表現すると淡々とした印象を受けるかもしれませんが、実際にはInnovativeな製品で評価されている世界的ブランドであるTAMAの、その「Innovativeな製品」の根幹を担う部署の責任者として働いています。
その使命は、プレイヤーの求めるInnovativeな製品を開発・企画することです。「Innovativeな製品」というと、今まで世の中になかった新たな価値を提供する画期的なアイデアを備えた製品、というイメージを持たれると思います。TAMAの開発部署では、日頃からチームとして様々なプレイヤーとコミュニケーションを行い、皆さんが困っていること・求めているモノの本質を分析し、同時に問題解決に役立つ可能性のある技術的な情報にも高いアンテナを立て、その二つを結び付けることで新たなInnovationの可能性を常に探っています。加えて、Innovationにはもう一つの側面があります。既存製品の問題点に目を背けずに向き合い、丁寧な改良を積み重ねることから生み出されるInnovationです。製品改良を積み重ねることでより高い価値を提供し、より良い設計を後世に残すことで未来の製品の完成度をさらに高められます。この二つのInnovationが、TAMAのブランドイメージを牽引しています。
いずれのInnovationの場合にも、まずは新規製品企画および改良案の計画を立案し、その目的遂行に向けて機構設計を行います。3D CADを使用してモデリングを行いながら、企画の目的を実現可能な機構に落とし込みます。ドラムで機構設計といってもピンとこないかもしれませんが、目指す機能や音を実現するためのドラムパーツ、ハードウェア、アクセサリの設計が主になります。このプロセスの中で、TAMAは数多くの特許を生み出しています。機構が完成したら実際に3Dプリンタなどで試作品を作製し機能をチェックします。また、プロドラマーの方にテストを依頼することもあります。必要に応じて設計変更を行い再度試作テスト、検証を繰り返します。検証が終わったら、図面を作製し生産コストの算出を行います。企画の目的に応じた見積りが得られない場合は、設計を変更しコストダウンを検討することもあります。そうして製品化が決定すると、図面を基に量産パーツの手配に入ります。生産現場と協力して金型製造・専用の加工ジグ設計などを行い、設計意図どおりのパーツを安定的に量産する準備をした後に量産品アッセンブル(組み立て工程)の確認まで行い、製品の量産スタートを見届けます。
開発企画の仕事はこれで終わりではありません。量産が始まると、その製品を使用するユーザー、製造を行う量産現場とコミュニケーションを取り、使用者・生産者両方の立場でより使いやすい・作りやすい製品を実現できるよう、改善のための設計変更を常に検討します。
実際にはこれだけのことを一人の担当者・一つの部署だけでできるわけではありません。多くの部署の助けを借りながら実現します。一つの製品が世の中に出て多くの人に評価されたときの喜びは言うまでもありませんが、一緒に働いている仲間たちや、これまでTAMAブランドに関わってきた先輩たちの想いと共に、未来のTAMAブランドを作っていける喜びがあります。特に私たちのような小さな組織では、自分がTAMAの一部でありTAMAが自分の一部であるような感覚を、より強く感じることができます。これが今の私の大きなやりがいになっています。ー 星野楽器を選んだ理由を教えてください。
学生の頃からドラムをプレイするのが大好き、というのが最大の理由です。今からもう20年以上前の話ですが、正直なところ当時の自分はそれくらいの安直な理由しかなかったように思います。工学部に在籍していたので、周りの友人は自動車関連の大手メーカーに就職する中、自分はそういった製造業の就職も検討しながら何とかドラムに関連する仕事ができないかといろいろな会社にコンタクトをしました。星野楽器では工学部の経験を活かして企画・開発の仕事がしたいという希望を持っていましたが、当時それらの部署には縁がなく、それでもドラムに関わる仕事がしたいという想いで販売部の一員として入社しました。
工学部で研究をしていた自分にとっては新しい挑戦でしたが、慣れないこと・苦手なことに若いうちに取り組めるのは良い経験だと前向きに捉えていました。商売は人を相手に人と共に行うものですので、人を知る・人と接することは全ての仕事の土台になると思います。その後、入社15年目に縁あって開発の仕事に携われるようになりました。その頃には自分が入社時に開発を希望していたこともほぼ意識していなかったように思いますが、結果的に大学時代の勉強が忘れた頃に役に立つことになりました。
思い返してみると、入社後すぐに開発の担当になるよりも、いろいろな経験を重ねたうえでこの場所に来られたことで、人間的にも幅が広がり成長できたと思いますし、より質の高い開発の仕事ができていると感じます。ー 就職活動をしている学生の方へのメッセージをお願いします。
当時はいわゆる就職氷河期の頃だったこともあり、大きな時間と労力をかけて就職活動を行っていたことを覚えています。就職活動の中身は二面あると思います。一つは会社を調べること、もう一つは自分を掘り下げることです。前者については、どこまでやっても限られた情報の中で会社を正しく理解するのは不可能です。入ってみなければ分からない部分も大いにありますが、できる限り解像度を上げられるように情報収集するしかありません。一方後者については、自分が納得いくまで考えることができます。特に私は自分の思っていることを人前ですらすら喋ることが得意ではなかったので、面接にはできる限りの準備をして臨んだ記憶があります。就職活動は、自分がこれまでやってきたこと・自分が今持っているものの整理と、それをどうやって社会に役立てて対価をいただくかを深く考える良いきっかけになります。
もちろん入社後に合わなければ転職という選択肢はありますが、就職活動はご自身が今まで過ごしてきた学生時代と受験勉強の総仕上げになる大きな人生のイベントだと思います。皆さんができる限りのことをして、後悔のない社会人人生のスタートが切れるよう応援しています。
Q&A
ミニアンケート
Q.学生時代にがんばったことは?
ドラムの練習はがんばりました。あと研究室で習得したのはタイピングです。両方とも今の仕事にとても役に立っています。
Q.星野楽器に入って「これは苦労した……」と思うことは?
語学も含めてですが、いろいろなタイプの人と適切な意思疎通を図ること、です。
Q.星野楽器に入って「よかったな」と思うことは?
これだけ小さなチームで世界のトップブランドを運営している会社はそうそうありません。そこが自分の大きなやりがいにつながっています。
Q.星野楽器をひとことで言うと?
小さなトップブランド企業、です。
Q.お休みの日は何をして過ごしますか?
小学生と中学生の子供がいますが、精いっぱい子供と触れ合って子育てを楽しんでいます。最近は小学生の息子の少年野球に参加、自分の子だけでなく近所のお子さんとも触れ合って楽しく過ごさせてもらっています。
Q.好きな音楽は?
学生時代はメタルやプログレを聞いてコピー活動に邁進していました。Jポップも好きで、最初に買ったCDはZIGGYでした。
Q.今後の目標を教えてください。
TAMAを世界一のドラムブランドにすること。子供に負けないよう120km/hくらいの速球を投げること。
